カナダのユーコン準州の州都であるホワイトホースは、オーロラの名所として有名な観光地です。オーロラシーズンには世界各国から観光客が訪れます。カナダのオーロラ名所といえば日本ではイエローナイフの方が耳にする機会が多いかもしれませんが、ホワイトホースは比較的こぢんまりとしたオーロラ鑑賞スポットが多く、ホテルや街中からもオーロラが見られるのが特徴です。
州都というだけあって、ホワイトホースには様々な観光施設や見どころがあります。
今回はそんなホワイトホースの観光名所をご紹介いたします。
目次
- 20世紀初頭に活躍した蒸気船 S.S.クロンダイク号
- ユーコン川の絶景が楽しめる マイルズ・キャニオン
- 動物が好きな方におすすめのユーコン野生動物保護区
- 温泉につかってオーロラ鑑賞を楽しむこともできる タキニ温泉
- 氷河期について学べる ベリンジア博物館
- ユーコンの歴史が詰まったマックブライド博物館
- カナダ・ホワイトホースの観光スポットを楽しもう
20世紀初頭に活躍した蒸気船 S.S.クロンダイク号
20世紀初頭にユーコン川で人々を運んだ蒸気船、S.S.クロンダイク号は、現在は博物館として一般公開されています。
S.S.クロンダイク号が活躍していた当時は、この地域は道路が整備されておらず、蒸気船が物資の人々の輸送に無くてはならない存在だったのです。
S.S.クロンダイク号のみならず、多くの蒸気船が行き交っていましたが、現在まで当時の姿のまま残っていた蒸気船は少なく、S.S.クロンダイク号はそのうちの1つで、当時の姿のままに修復されて展示されています。
内部の博物館には当時の水上交通についての様々な資料が展示されています。
無料で入場できますが、ガイドツアーに参加する必要があるので時間には余裕をもって訪れましょう。
ユーコン川の絶景が楽しめる マイルズ・キャニオン
S.S.クロンダイク号も通っていたユーコン川はとても美しいエメラルドグリーンの川ですが、そのユーコン川を楽しめるスポットがマイルズ・キャニオンです。
ユーコン川は、その独特の地形により急に川幅が狭くなり、流れる水が集中して激流になるという特徴をもっていました。この激流で激しく水しぶきが立つのが、まるで白馬のたてがみのように見えて、ホワイトホースという街の名前がつきました。
激流では多くの転覆事故が起きましたが、道路が整備されていなかった当時はユーコン川で行き来するより他無かったため、船乗りたちは細心の注意をもって激流を乗り切っていました。
現在はダムができて激流スポットは無くなり、マイルズ・キャニオンからは美しい川の穏やかな流れが見られます。
吊り橋がかかっているスポットではハラハラドキドキしながらユーコン川と周囲の木々が織りなす絶景が見られます。
また、川沿いのトレイルも整備されているので、散策しながら絶景を楽しむこともできます。
動物が好きな方におすすめのユーコン野生動物保護区
群れからはぐれてしまったり、怪我を負い自力で生きていくのが困難になってしまったりした野生動物を保護しているユーコン野生動物保護区では、ヘラジカ(エルク)、バイソン、オオヤマネコ、ホッキョクギツネ、ワシなどのカナダならではの動物がたくさん暮らしています。
あくまでも野生動物を保護しているスポットなので、動物園のように動物たちが展示されているわけではありませんが、珍しいカナダの野生動物を見られるとあって動物好きの観光客から人気を博しています。
野生動物やカナダの自然について知ってもらうという役割も果たしているためガイド付きのウォーキングツアーやバスツアーが開催されています。
冬にはスキーツアーも開催され、ウィンタースポーツ愛好家も参加します。
温泉につかってオーロラ鑑賞を楽しむこともできる タキニ温泉
ホワイトホース郊外にある温泉プール、タキニ温泉は、地元の人々もよく訪れる癒しのスポットです。何世紀も前から先住民が利用してきた温泉で、長きに渡り人々を癒してきました。
日本の温泉よりもぬるめで、長時間つかってお喋りを楽しむのが地元流。
温泉につかってオーロラ鑑賞をするというなんとも贅沢な経験もできます。
温泉の温かさで身体はポカポカなのに、髪の毛が凍るという貴重な体験もできて、凍った髪で造形を楽しみ、オーロラを背景にユニークな写真を撮ることができます。
あまり長い時間寒空の下で温泉に入っていると頭が冷えてしまうので、ほどほどにして、温かい部屋に戻るようにしましょう。
タキニ温泉には、キャンプ場やレストランが併設されているほか、ロッククライミング用のウォールやハイキングトレイルも楽しめるなど、観光のためのアクティビティが充実しています。
氷河期について学べる ベリンジア博物館
3万年前の氷河期について学べるベリンジア博物館は1997年に開館して、ホワイトホースを訪れた観光客の多くが足を運ぶ人気の観光スポットです。
館内には氷河期の動物たちの資料が多数展示されています。氷河期といえば誰もが思い浮かべるマンモスはもちろん、北米最大の熊として名高いジャイアント・ショートフェース・ベアの化石が展示されており、非常に貴重です。
マンモスもジャイアント・ショートフェース・ベアも、とにかく大きいのがその特徴なので、化石の大きさも驚異的なものです。恐竜の迫力にも負けないその大きさは、ぜひ一度見てみたいものです。
ユーコンの歴史が詰まった マックブライド博物館
先住民時代からゴールドラッシュ、そして現代に至るまでのユーコンの歴史を、時代を追って学べるマックブライド博物館。
野生動物についての展示も充実しており、野生動物保護区を訪れた人はここで改めて野生動物について学ぶことができます。ゴールドラッシュ時の鍛冶屋が再現されているなど、見どころが多数あるので、子ども連れのファミリー層にもおすすめです。
カナダ・ホワイトホースの観光スポットを楽しもう
オーロラだけではない、ホワイトホースの観光名所をご紹介いたしました。
美しいユーコン川の自然を楽しんだり、ユーコンや氷河期の歴史について学べる博物館で過ごしたり、温泉につかってオーロラを楽しんだり、様々な楽しみがあるホワイトホースは、オーロラのシーズンでなくても観光できるスポットが沢山あります。
オーロラが見られる確率は90%と言われているため、かなりの高確率でオーロラが見られるスポットではありますが、万一オーロラとの縁が無かった場合にも十分満喫できる街です。