メキシコ合衆国・メキシコシティに行ったら何をする?おすすめ観光名所・グルメ

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メキシコ合衆国の首都メキシコシティは、14世紀にアステカ王国の首都でもあった古都。
そこには古代遺跡とコロニアル建築の両方が存在し、有名なセントロ地区は「メキシコシティ歴史地区とソチミルコ」として、世界遺産に登録されています。
現在は、メキシコ最大の都市として、ラテンアメリカの経済の中心であり、メキシコの文化、学問などの中心としても知られています。
街中には陽気な雰囲気が漂い、カラフルなアートもたくさん!
南米観光で絶大の人気を誇るメキシコシティのおすすめの観光名所をご紹介します。

目次

偉大で壮大! メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂

アメリカ大陸で最大規模のキリスト教建造物、メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂は、16世紀にアステカ帝国を滅亡に追い込んだスペインのエルナン・コルテスの命によって建てられました。
テンプロ・マヨールの跡地に建設が始まり、当初は木造に草葺き屋根の質素な造りでしたが、約300年の歳月をかけ完成。
ゴシック、ルネサンス、バロック、新古典主義などの様式が混在する巨大なカテドラルとなりました。
大聖堂内部の構造は中央に大きな祭壇があり、その両側に礼拝堂が並んでいます。
各礼拝堂は建造された年が異なるため、建築様式も異なり、異なる雰囲気を持ち、意味合いもそれぞれ。
宗教絵画や彫刻といった美術品も多数ありますので、時間に余裕をもって訪れましょう。
正午になると25個もある鐘が鳴り響き、神聖な空気がそこら中に漂います。

迫力満点の大広場!ソカロ(中央広場)

歴史地区の中心にあり、世界遺産にも登録されているソカロ。
ここは、メキシコの政治的・宗教的な中心地でもあり、アステカ帝国の神殿があった場所としても知られています。
正方形の中央広場の面積は約240平方メートル。世界でも最大級の広さを誇ります。
中心にはソカロの語源ともなった、独立記念塔を建設するために置かれた台石があり、大きな国旗がはためいています。
朝と夕方には国旗の掲旗セレモニーも行われていますので、時間が合う方はぜひ、お楽しみください。
周りには北に北にカテドラル、東に国立宮殿、南に連邦区庁舎など、歴史的な建造物が数多く建ち並び、壮観!
色々な構図で記念撮影を楽しんでみてください。

美しい芸術に溢れる ベジャス アルテス宮殿

ベジャス アルテス宮殿は1901年、大統領ポルフィリオ・ディアスの命により、当時金融街であったダウンタウンに建設が始まりました。デザインはイタリアの建築家、アダモ・ボアリが担当。
白大理石を使用したアール・ヌーヴォー様式の外観と、アール・デコ様式の内観、ティファニーのカラーガラスでできたステンドグラスなど、見どころに溢れています。
また、1958年には近代美術館として階層が施され、メキシコ芸術の巨匠たちによる内部壁画でも有名。
中でもディエゴ・リベラの「十字路の人物」は、元々はニューヨークのロックフェラーセンターへ寄贈するため描かれたものでしたが、その作風から破壊を命ぜられてしまい、1934年にここに描き直したものです。
宮殿内部の劇場はクラシック音楽、オペラ、ダンスなど多目的で使用され、人々に親しまれています。

歴史的意味合いを持つ重要な世界遺産 国立宮殿

国立宮殿は1523年、アステカ帝国を征服したスペインのエルナン・コルテスが自身の宮殿として建設を開始。
植民地支配の拠点として、総督府のような役割を果たしていました。
しかし、火災により焼失したため、現存するのは1692年に再建されたもの。1800年代に「国立宮殿」となり、1920年にはネオコロニアル様式の3階部分が増築されました。
外観の見どころは、建物の壮麗なファサードや1810年に独立運動の指導者ミゲル・イダルゴが鳴らした”自由の鐘”。
毎年9月15日の独立記念日には、大統領が鐘を鳴らした後、ソカロ広場に面したバルコニーに現れ、群衆と共に「メキシコ万歳!独立万歳!(Viva Mexico!VivaI La Libertad!)」と叫び、数万人の市民がこれに唱和するそうです。
そして内部には、20世紀初頭に始まったメキシコ壁画運動の代表作、ディエゴ・リベラの「メキシコの歴史」が描かれ、回廊の半分ほどが壁画で埋め尽くされています。
この作品はひとつひとつの絵が大きく、描写は緻密。メッセージ性が強く、壮大なメキシコの歴史を物語っています。
現在、宮殿内には連邦政府の機関として国務室、大蔵省、記念室などが置かれ、歴史的意味合いを持つ世界遺産として堂々、市民の平和を見守っています。

世界でも高いメキシコの凱旋門!? 革命記念塔

高さ67mの革命記念塔は、メキシコ革命を記念して作られた街のランドマーク。
アール・デコ調の建物はメキシコ革命に寄与したフランシスコ・マデロと、ベヌスティアーノ・カランサの2人の大統領の霊廟になっており、後にエリアス・カジェスとラサロ・カルデナスの2人の大統領も埋葬されたそう。
旧市街のダウンタウンにあるレプブリカ広場に堂々と佇み、アトラクションの様な雰囲気が楽しめる観光スポットとして、人気を集めています。
ここにはまず地下室にある展示室で記念塔の構造や革命の歴史を紹介。一通り学んだ後は、ガラス張りのエレベーターに乗り込んで50mの高さまで一気に上昇します。
その先はドームの内側部分になっており、吹き抜けのテラスから広場を一望!何とも言えない臨場感が味わえます。
また、フルアクセスチケットを購入すれば、ドームの頂上にある屋外展望台にものぼることができ、そのアクセスルートもレア体験。薄暗い塔の中を螺旋階段で進み、ちょっとしたスリルが味わえます。
夜にはカラフルなライトアップが施され、近代的な姿に。日中との姿の違いに驚かされることでしょう。

ルルド、ファーティマと並ぶキリスト教3大奇跡の地 グアダルーペ寺院

“聖母マリア出現の地”として信仰を集めるグアダルーペ寺院は、ローマ・カトリックの総本山、バチカンも認めた奇跡の寺院。
事の起こりはアステカ帝国の滅亡から10年が経った、1531年に始まります。
当時この地に住む先住民フアン・ディエゴがミサに向かうため歩いていたところ、目の前に褐色の肌をしたマリアが現れます。
マリアはここに、礼拝堂を建てることを司教に伝えるべく言い残しましたが、当初は信じてもらうことができず、再びディエゴの前に出現。この季節には咲かないはずの薔薇の花をディエゴに手渡しました。
ディエゴが司教に薔薇の花を見せると、花を包んでいたマントに聖母マリアの姿が浮かび上がり、1556年、テペヤックの丘に礼拝堂が建てられました。この「グアダルーペの奇跡」は先住民の間に広まり、多くの先住民がカトリックに改宗。あらゆる階層の信仰を集めるように・・・。
1709年には現在の位置に移設され、1976年には新しい聖堂も建てられました。どちらも観賞が可能です。
旧聖堂は観光用として解放されており、中央祭壇や柱、絵画彫刻などの装飾が厳かで神秘的。
対照的に、新聖堂は外周を取り囲むようにステンドグラスが配され、モダンな造りになっています。
こちらは現在もミサなどに使われており、色褪せることのない「グアダルーペの聖母」の姿に祈りが捧げられています。

公園内にある景観の良い宮殿 チャプルテペック城

“バッタの丘”という意味を持つ高台、チャプルテペック。
ここは、アステカ王国時代には王様の保養地でした。植民地時代の16世紀になると、副王の館としてお城を建設。
1847年のアメリカ侵略戦争では砦となり、フランス侵略戦争後には皇帝の城、メキシコの大統領公邸にもなりました。
その後、1934年には国立歴史博物館となり、歴史的な芸術品や家具などを展示。ヨーロッパ調のデザインで、当時の贅沢な暮らしを垣間見ることができます。
また、遊園地、動物園、植物園などのある広大な公園の真ん中に位置していることから、その立地や景観の良さも魅力。
自然と都会が共存するメキシコシティをゆっくりと眺められる、最適なスポットです。
入り口までは緩やかな坂道で歩くことも可能ですが、観光用の列車に乗ってアクセスすることもできます。

メキシコ文化遺産の集大成 メキシコ国立人類学博物館

メキシコ国立人類学博物館は、メキシコが誇る世界的考古学博物館。
686ヘクタール以上あるチャプルテペック公園内でも最も人気が高く、規模やコレクションの数も最大級!
マヤ文明やテオティワカン文明をはじめとしたメキシコ全土の出土品や文化遺産を集結させています。
博物館には2つのテーマがあり、1階に古代メソアメリカ文明の重要な壁画や石像、土偶など、考古学的に重要な発掘物や文化財を展示。2階にメキシコに暮らす民族の暮らしや祭り、伝統衣装などを紹介し、民族多様性のアイデンティティを誇る、メキシコの民俗学を学べるようになっています。
見どころはやはり、太陽の石「アステカ・カレンダー」。直径3.6mの巨大な円盤に18ヶ月365日の暦が描かれています。
アステカ人は、このカレンダーに沿って農耕をしていたとか。意味合いを感じるミステリアスな装飾に、誰もが魅了されます。

アステカ人が発見した”神々の都市” テオティワカン遺跡

博物館で歴史に触れた後に合わせて訪れたいのが、市内から外れた巨大な宗教都市遺跡、テオティワカン遺跡。
紀元前2世紀頃に建造され12世紀に発見された、メキシコ最大の古代都市遺跡として知られています。
大都市であったテオティワカンは平和的な神制政治を行っていたとされており、高い数学、天文学の知識を操っていそう。
「太陽のピラミッド」は年に2回、太陽がピラミッドの真上に来るように、そして真正面に沈むように設計されています。
高さは65m、頂上までの階段は248段ありますが、ゆっくりと上ってみてください。
そして、左右に神殿を眺めながら600mほど続く「死者の道」をすすむと、高さ42mの「月のピラミッド」が。広場まで上って振り返ってみると、圧巻の遺跡群が広がっています。
また月のピラミッドの近くには、色鮮やかな壁画が残る「ジャガーの宮殿」と「ケツァルパパロトルの宮殿」が残されており、色彩鮮やか。
未だ謎多き遺跡を思う存分堪能しましょう。

アステカ文明の神殿跡 テンプロ・マヨール遺跡&テンプロ・マヨール博物館

観光の要所であるソカロの真隣には、アステカ文明の中心都市の中にあった神殿跡、テンプロ・マヨール遺跡があります。
かつてこの地を征服したスペイン人たちは、壮麗な宮殿や寺院が立ち並ぶ都市を徹底的に破壊し、その上に都市を築きました。
そのため、メキシコシティ中心部の下には数多くのアステカの土台が埋もれていると言われています。
この遺跡にはピラミッド神殿などの基盤部分しか残っていませんが、色彩された彫刻や像などを散見し、遺跡に興味がない方も釘付けになるはず。
また、奥には博物館があり、アステカ文明に関わる多くの資料を展示。
ツォンパントリの復元壁やアステカ戦士像など、未だ謎の多い数々の遺産に目を奪われます。

映え写真満載!メキシコシティのメルカド シウダデラ市場

メキシコのどの町にも必ずあるのが、地元の人々に密着した”メルカド”。
ダウンタウンの中心に近くには、黄色い建物の屋内にある職人市場、シウダデラ市場があります。
ここには生鮮食品などはありませんが、100軒以上の店舗が軒を連ね、民芸品の品揃えはNO.1。
カラフルな布製品や陶器、商品を制作している職人さんも多く、見て回るだけでも楽しめます。
海外の市場と言えば価格交渉が名物ですが、この市場はどの店舗もきちんと価格設定がされており、安心。
SNS映えする写真を撮影するにもよし、お土産探しをするにもよし、思い思いに楽しみましょう。

スリルも味わえる絶景展望台 トレ・ラティノタワー

高さ182mのトレ・ラティノタワーは、世界遺産である歴史地区を一望できる、最高の絶景スポット。
チケットを購入したら、ロビーにあるメインエレベーターで37階に上昇し、全面ガラス張りのフロアを楽しみます。
ここにはトレ・ラティノのグッズなどを販売するお土産屋などもありますよ。
そこからは、カフェ併設の42階のスカイデッキへ移動。さらに螺旋階段を上り、屋上の屋外展望台にアクセスできます。
風に吹かれ、太陽の光を浴びて見渡す景色は絶景!ソカロ広場、ベジャス・アルテス宮殿、独立記念塔など、有名観光地が眼下に飛び込みます。
嬉しいことにチケットを購入した日であれば何度でも入館が可能ですので、昼の景色も夜景も、360度のパノラマをお楽しみください。

意外な組み合わせに舌鼓 モレ・コン・ポジョ

チョコレートといえば甘~いおやつの代名詞。
そのチョコレートを使ったソースが「モレ」と呼ばれます。
さらに、「ポジョ」はスペイン語で鶏肉のこと。「コン」はwithの意味を持ちます。
つまり、モレ・コン・ポジョとは”鶏肉のチョコレートソース掛け”。
見た目はデミグラスソースの様ですが、一口食べてみるとチョコレートの風味が口いっぱいに広がります。
しかし、その美味しさは不安を裏切られるもの!濃厚でほろ苦く、スパイスなどの味もして、鶏肉のうま味や塩加減も絶妙!
複雑な味に良い意味で頭の中が混乱させられることでしょう。

具だくさんの食べるスープ ポソレ

「ひき割りトウモロコシ」という意味を持つ、具だくさんのスープ、ポソレ。
日本のコーンスープとは違い、とんこつベースのスープの中に”カカワシントレ”というトウモロコシを入れて煮込みます。
作り方や種類も様々で、基本的にはあっさりとした白、緑トマトやハーブを加えた緑、チリペーストを使った赤などの3種類。
食べる直前には玉ねぎ、ラディッシュ、アボカド、キャベツなどの具材や、オレガノ、唐辛子、コショウなどをお好みでトッピング。
カカワシントレはトルティーヤに使用するトウモロコシよりも大粒で高価なので、特別な料理とされています。
肉料理が多いメキシコの中でも野菜たっぷりのポソレは貴重な存在!是非一度お試しください。

思わず飛び出す”Esta rico!”メキシコの代表的な肉料理 アラチェラ

アラチェラとは牛の横隔膜で、日本でも人気の”ハラミ”と呼ばれる柔らかい部位。
メキシコではビールなどに漬けて、さらに柔らかくして下味を付けて焼き上げます。
お好みの焼き加減でオーダーしたら、トルティーヤに巻いてパクリ!ジューシーで濃厚な味わいがたまらない一品です。
チーズやアボカド、トマト、玉ねぎ、サワークリームなどをのせてタコス風にいただくのもおすすめです。
ビールやテキーラとの相性も抜群!食べすぎ、飲みすぎに、ご注意くださいね。

メキシコ合衆国・メキシコシティの観光スポットを楽しもう

世界遺産を数多く擁し、アステカ帝国テノチティトランとスペイン植民地時代の旧跡を共存させる街、メキシコシティ。
街を散策していると博物館や美術館は170をも存在し、高層ビルが建ち並ぶカラフルな街並みも人気です。
地下鉄、メトロバス、路面バス、観光バスなど交通手段もたくさんあるため、旅の工程も自由自在。
ラテンアメリカの中心として、訪れる多くの人を魅了し続けています。

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