ドイツ・フランクフルトに行ったら何をする?おすすめ観光名所・グルメ

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ドイツの中央、マイン川沿いに位置するフランクフルトは、ドイツ全体でもベルリン、ハンブルク、ミュンヘン、ケルンに次ぐ第5の都市です。
世界的にも有数のハブ空港、フランクフルト空港にはヨーロッパ内外から多くの人が訪れ、金融と商業の街として活気に賑わい、一歩街を訪れれば、歴史ある建造物が立ち並び、おとぎの国のような雰囲気が漂っています。
新旧が織り交ざったお洒落な街は芸術と文化に溢れ、美味しいビールや料理、見どころも満載。
そんな魅力に溢れるフランクフルトのおすすめの観光名所・グルメをご紹介します。

目次

旧市街に息づいたフランクフルトのシンボル フランクフルト大聖堂

旧市街に空高く聳える尖塔を持つフランクフルト大聖堂は、正式にはバルトロメウス大聖堂という名称で、皇帝の選挙や戴冠式が行なわれていたことから、「カイザードーム(皇帝の大聖堂)」とも呼ばれています。
幾度に渡って改築や修復、再建を重ねてきたこの大聖堂は、フランクフルトの古代建築物の中でも特に保存状態が良く、歴史的にも重要な役割を果たしてきました。荘厳な赤褐色の外観はさることながら、聖堂内にはゴシック建築における空間の特徴「ヴォールト」という天井の建築様式が使われ、美しいアーチの曲線を見ることができます。
また、4月から10月の期間限定ですが、高さ95mの塔に上ることができ、マイン川や旧市街、高層ビルの金融街まで市内を一望し、新旧交わるこの街の魅力を再確認することができます。
館内の大聖堂博物館には戴冠式で着用された色とりどりのガウンや王冠が展示され、修復の記録など、歴史を学ぶこともできます。
無料見学ツアーに参加して、ヨーロッパ最大の帝国の軌跡をたどりながら、大聖堂を歩いてみるのもおすすめです。

女神が見守るメルヘンスポット レーマー広場

フランクフルトの観光スポットが集まる旧市街、アルトシュタットの中心に位置するのがレーマー広場です。
広場に面して並ぶ木造の切妻屋根の建造物三つのうち、中央にある旧市庁舎がレーマーと呼ばれることから広場の名前が付きました。
レーマーにはEU、ドイツ、フランクフルトの3つの旗が掲げられ、中にある見学スペースに上ると違った角度から広場を眺めることができます。
広場の中心にある噴水、”正義の泉”には、ローマ神話に登場する正義の女神・ユーステイテイアか゛立ち、その奥には、知恵と戦いの女神ミネルヴァ像の噴水があり、市庁舎で神聖ローマ帝国の戴冠式が行われた日には噴水からワインが流れ出たことでも有名です。
周りには”オストツァイレ”と呼ばれる木組みの建物が並んで、メルヘンで可愛らしく、訪れる人々を眺めながら、レストランで食事を楽しむこともできます。
夜のライトアップも美しく、昼とは違う幻想的な顔をみせますので、絶対に必見の観光の要所として、ぜひ訪れてみてください。

自由を願うドイツ憲法の熱い舞台 パウルス教会

パウルス教会はネオクラシック様式のプロテスタント教会として、1789年から1833年まで、44年もの歳月をかけて建設されました。
ウィーン体制が引かれていた当時のヨーロッパでは、自由と民主主義を求める声が高まっており、各地で革命運動が起こる中、1848年、ドイツ初の国民議会がこの教会で開かれました。
議会では「ドイツ国憲法」を制作する作業が進められ、翌年には提出されますが、君主主義の皇帝フリードリヒ・ヴィルヘルム4世には認められず、失敗に終わります。
建物に入ってすぐのホールには建物の歴史や議会の様子を描いた画があり、天井が高く開放感のある内部に入ると、話し手を囲むように作られた円形のネーブ(一般会衆席)が見られ、白熱した議会の様子が思い浮かびます。
第二次世界大戦で教会は完全に破壊されてしまいましたが、その重要な歴史的な意味から再建され、ドイツ民主主義100周年の1948年に再オープンを果たしました
再建の際、外観はなるべくオリジナルに近い形で再現され、赤レンガが美しく、落ち着いた威厳のある姿が伺えます。
現在は教会としては使われておらず、1963年にはケネディ大統領がこの教会でスピーチを行い、毎年「ドイツ・ブックフェアー・平和賞」の授与式が行われることでも有名です。

金融街の中に歴史を感じさせる気になる存在 エッシュンハイマー塔

フランクフルトの中心、近代的なビルや新しい建物が建ち並ぶ中にぽつんと、お城の一端のような歴史を物語る円柱の塔があります。
15世紀の初めに建てられたこの塔は、かつて街を守っていた城壁にあった監視塔で、現在唯一残り、大部分が再建されたフランクフルターノイシュタットでも最も古い建物として知られています。
当時のヨーロッパの中では珍しく47mもの高さを持ち、古めかしく構える壁と空に向かって突き出した尖塔は、映画のワンシーンのような興味深い形をしています。
かつて護衛の休憩室であった塔内部は、現在はレストラン&バーとして営業し、当時の雰囲気を残しつつ、お洒落に変身しています。
約700年もの歴史を持つ建物は夜にはライトアップが施され、地元の人たちに紛れて格別のビールが味わえることでしょう。

高層からのパノラマビューは必見! マインタワー

フランクフルトのアム・マイン中心部にはいくつもの高層ビルが建っていますが、その中でも屋上まで一般公開しているのが、このマインタワーです。地上56階、地下5階建てで200mの高さは市内でも4番目で、屋上には送信アンテナが設置されており、 53階は夜景が楽しめるレストランやバー、54階には展望テラスがあります。
3機あるエレベーターは26人乗りで、そのうちの2機は1秒間に7mの速さで運行し、ドイツ国内で最速のスピードを誇っています。
円柱と四角柱のくっついたような近代的なデザインでガラス張り、エントランスホールにはビル・ヴィオラのビデオ・アートとシュテファン・フーバーの壁面モザイクが一般公開され、芸術性にも優れたビルとなっています。
また、建物内にはヘッセン=テューリンゲン州銀行やメリルリンチ、アルバレツ・アンド・マーサルなどが入居し、2006年以降はオーストラリア総領事館やヘッセン州のテレビ・ラジオ局のスタジオも入り、hr-infoやYOU FMといったラジオ番組を発信しています。
観光のメインとなる展望テラスは吹きさらしでフェンスなど遮る物が無く、フランクフルト風と歴史と近代がうまく調和した見事な景色がダイレクトに伝わってきます。
360度の大パノラマからフランクフルトを一望すれば、旅の醍醐味をすぐに実感できることでしょう。

彩鮮やかなフランクフルトの台所 クラインマルクトハレ

フランクフルトの繁華街、ハウプトバッハから徒歩5分にあるクラインマルクトハレは、地元民はもちろん、飲食店も仕入れに訪れる屋内市場です。
“小さな市場”という意味をもつこの市場には、1500平方mの敷地に新鮮な野菜や果物、パンやソーセージ、肉、魚、チーズ、生花などのお店が所狭しと建ち並んでいます。
お昼頃にはサンドウィッチやお惣菜を求めに長蛇の列ができることもあり、様々な食品や食材、人々のやり取りを見て歩き回るだけでも楽しい市場です。2階にはレストランやワインバーもあり、光が射す明るいテラスではマーケットで購入したものと一緒に、豊富に揃えられた美味しいワインが味わえます。
食べてみたいものを厳選したら、賑わう雰囲気とともにワインを片手に楽しんでみましょう。
日曜祝日は定休日となっていますので、注意してください。

世界中の人々が行き交う都会の中の中世 ハウプトヴァッヘ

証券取引所やショッピング通りにはさまれた、繁華街の中心に位置するバロック様式の建物。
1729年当時、交通の要所であったこの場所に、市軍隊と監獄が置かれ、1866年にプロイセン王国に併合されてからは警備本部兼、監獄として使われました。第二次世界大戦の際はこの建物も大きな被害を受けましたが、現在は外観は当時の趣そのまま、昼はカフェ、夜はバーとして、人々に親しまれています。
アルテ・オパやゲーテハウスなど、他の観光スポットからも近距離にあり、ショッピングや交通の要所ともなっているスポットなので、街歩きの傍らに、訪れてみてください。広場には同じく歴史的な建造物であるゲーテゆかりのカタリーナ教会が風格を表しており、ここの景色をより一層趣深いものにしています。
建物を楽しみながら典型的なドイツ料理やビールを味わったり、コーヒーを飲んで一息つくのにも最適な場所です。

ひときわ目を引く最先端のショッピングセンター マイ・ツァイル

マイ・ツァイルは、ハウプトヴァッへの駅の近く、ショッピングが楽しめるエリア”ツァイル”にある、2009年にオープンしたショッピングセンターです。
建物は7階建てになっており、大通りに面したガラス張りのファサードに大きな穴が開いた斬新なデザインは、ローマの建築家マッシミリアーノ・フクサスによって設計されました。
ドイツで人気のカジュアルファッションブランドや雑貨、家電、ドラッグストア、スポーツジム、レストランやカフェなどが入っており、必要なものは何でも揃います。
地下には24時まで営業のスーパーもあり、品数も豊富。トイレも無料で使えるので、観光の途中の休憩や、何かが急に必要になったとき、とても役に立つスポットです。

古き良き歴史的建造物をそっくり最新式に 旧オペラ座

オペラ座は、1880年、ベルリンの建築家リチャード・ルカエによって、ネオ・ルネサンス様式の歌劇場として完成し、こけら落としには当時の皇帝ヴィルヘルム1世と皇太子のフリードリヒ3世らが見守る中、モーツァルトの歌劇『ドン・ジョバンニ』が上演されました。
その後、ワーグナーの最新作や、リヒャルト・シュトラウス、プッチーニなどの著名なオペラが次々に上演されましたが、第二次世界大戦の空爆によって廃墟と化しました。
ドイツ一美しいと言われた前身のオペラ座は、市民の抗議や寄付金によって再建され、1981年、マーラーの交響曲第8番の演奏により、現在の名称”旧オペラ座”(Alte Oper)で改めてスタートを切りました。
大ホールの収容数は約2500人、従来の歌劇場としてではなく、多用途に使えるモダンなコンサートホールとして、室内楽や会議用として利用可能な約700席のモーツァルトザールを兼ね備えています。
ここでは世界各国の有名オーケストラが頻繁に演奏していますので、趣のある建物の中でクラシックを楽しんでみるのもフランクフルト旅行の一興と言えます。

旧市街とムゼウムスウーファーを繋ぐ、市民が叶えた橋 アイゼルナー橋

アイゼルナー橋は19世紀の半ば、街の南北をつなぐ橋が1本しかなかったため、混雑を緩和する目的で架橋されました。
予算不足で却下し続ける政府に対し、市民たちの自発的な運動と寄付だけで建った橋で、鉄製の歩行者専用橋となっており、全長170mの橋の上からはドライケーニヒ教会や大聖堂、摩天楼から北岸のムゼウムスウーファーや南岸まで、美しい眺めが広がっています。
第二次世界大戦下では南からフランクフルトへの連合国軍の侵入を遮るためドイツ軍に爆破されましたが、1946年に再建され、現在もなお市民に活用され、愛され続けています。
この橋からは、高層ビルが立ち並ぶ金融街の中心地も望むことができ、マイン河畔の「マインハッタン」と呼ばれることもあります。
この橋を渡ってフランクフルトの歴史の一端に触れたり、マイン川の河畔に腰を掛け、ライトアップされた幻想的な夜景を眺めて、かつての市民たちの願いに思いを馳せてみてください。

ドイツの文豪の生活を垣間見る ゲーテハウス

ドイツを代表する文豪であり、法律家、自然科学者としても活躍したゲーテの家が、旧市街の一角に博物館として公開されています。
1749年8月28日、フランクフルトの裕福な家庭に生まれたゲーテは、16歳のときにライプツィヒ大学に入学するときまで、この家で過ごしました。
ゲーテは3歳にして私立の幼稚園で読み書きや算数の教育を受け、5歳から寄宿制の初等学校に通いましたが、7歳のときに天然痘にかかり、以後は家庭教師について語学や図画、乗馬、演奏などを学んだとされています。
窓が多く、大きな家は当時の様子が忠実に再現されており、「青の間」と呼ばれる食堂や「黄色の間」と呼ばれる応接室、「北京の間」という豪華な部屋など、趣の異なる部屋が残されており、2000冊もの本が並ぶ書斎や「ファウスト」初稿「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」を執筆したとされる「詩人の間」も観ることができます。
3階には、ゲーテの父が収集したフランクフルトの画家の作品や、2000冊もの本が並ぶ書斎もあり、「ファウスト」初稿「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」を執筆したとされる「詩人の間」も見ることができます。
第二次大戦中には家も被害を受けましたが、家具や調度品は疎開してあったので無事だったというエピソードもあり、世界有数の文豪を育んだ環境を、肌で感じられるスポットとなっています。

700年を超える多様な作品に出会える シュテーデル美術館

シュテーデル美術館は1815年にオープンした、ドイツ国内で一番歴史が長い美術館で、フランクフルトの南エリア、15もの博物館や美術館が建ち並ぶ博物館通り・ムゼウムスウーファーの始まりにあります。
フランクフルトの銀行家ヨハン・フリードリヒ・シュテーデル氏の遺言により設立され、現在は絵画3000点、彫像600点、写真4000点、素描・版画100000点という膨大な作品を所蔵し、そのうちの600点を展示しています。
日本人にも馴染みがあるフェルメールやルノアール、モネなど印象派の絵画も揃い、作品の魅力を最大限に引き出そうとする工夫のこなされた演出も楽しめる美術館です。
地上階では14世紀から20世紀前半の美術史を辿り、地階では20世紀後半から現代までのコンテンポラリーアートに触れ、見応えたっぷりの芸術と時代の流れに、驚きと期待が膨らむことでしょう。
1階にはショップやカフェもあり、中庭には無料で入場することもできますので、ミュージアム巡りのひと休みにもおすすめな場所です。

これぞ本場の味!フランクフルトソーセージ

日本でもお馴染みの、少し太めのソーセージです。
何を隠そうフランクフルトで作られるのが本来のもので、同じ形状のソーセージを総称してこの名前で呼ばれています。
フランクフルトのソーセージマイスターが小さめの独自のソーセージをウィーンで作ってみたところ大好評になり、ウインナーソーセージと呼ばれるようになったという逸話もあるほど。
発祥の由来にも諸説ありますが、豚肉の臭みを消す香辛料として欠かせない香辛料・クローブの流通経路であったことや、長く厳しい冬を乗り越えるために、ソーセージが必需品であったことなどがあげられます。
豚のミンチを塩で微生物の増殖を抑制し、スパイスで味付けした後、豚の腸につめ、製造後数日で調理して食べる生ソーセージもありますが、燻製して保存食とされることが多く、フランクフルトでは焼いてパンに挟んだり、酸味のあるキャベツ・ザウワークラウトと一緒に食べるのが一般的です。
レストランのほか、マーケットの屋台などでテイクアウトもできるので、気軽に本場の味を楽しんでみてください。

花輪の形をした華麗なケーキ フランクフルタークランツ

フランクフルタークランツは、”フランクフルトの花輪”を意味し、中心が開いたリング状のパウンド生地に、ジャムやバタークリームが塗られたお菓子です。
トップはクロカンと呼ばれるクルミ入りのカラメルで覆われて、濃厚で香ばしく、洋酒の効いた生地とも調和して、シンプルながらも贅沢な味わいが魅力。
カフェやパティスリーによって味や食感が違い、フランボワーズが入っていたり、ふわふわなクリームが塗られていたりと、ただのバターケーキとは侮れない一品がたくさんあります。
中世にフランクフルトで戴冠式が行われた歴史に基づき、「フランクフルト市の王冠」としても親しまれている伝統のケーキです。

ビールに勝る人気!アップルワイン

ドイツ国内でも、フランクフルトでのみ飲むことができるリンゴのお酒です。
ビールのイメージが強いドイツですが、フランクフルトでは実はこのアップルワインのほうがよく飲まれています。
クリアなものや濁りのあるもの、酸味のあるものから甘いものまで、様々な種類があり、どこのお店でも専用のグラスがあります。
上が少し開いたGeripptes(ゲリプテス)というひし形模様のグラスで、そこにいっぱいにワインを注いでゴクゴクと飲んだり、気軽に飲みたいときは炭酸水で割ったりして楽しみます。
Bembel(ベンベル)という陶器のジャグもあり、アップルワインを出す酒場の看板には、トウヒという木の枝で作ったもみの木に似たリースが掛けられていますので、探してみるのも物語のワンシーンの様で面白いですよ。

ドイツ・フランクフルトの観光スポットを楽しもう

ライン川の支流、マイン川沿いに位置するドイツの玄関口フランクフルト・アム・マイン。
世界的なハブ空港、フランクフルト空港のみならず、鉄道においてもヨーロッパ最大級のターミナル駅を有し、観光やビジネスで訪れる人が絶えません。
中世の歴史を色濃く残す街並みは美しく情緒に溢れ、近代的な高層ビルが立ち並ぶ光景は、ヨーロッパ屈指の国際金融都市として、新たな魅力を放っています。
そんな新旧2つの要素が見事に調和したお洒落な街にはクリスマスマーケットという長い歴史があり、冬になると絵本のような空気に包まれます。
イルミネーションが光、建物が美しくドレスアップされ、幻想的な世界にまた、この街の魅力を感じることでしょう。
日本からも直行便があるほど人気な都市ですので、ヨーロッパ旅行に一案に、ぜひ入れてみてください。

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