フランス観光のハイライトでもあるベルサイユ宮殿は、ベルサイユという街にあります。
ベルサイユにはベルサイユ宮殿の他にも観光名所があります。
もちろん、最も有名な観光名所はベルサイユ宮殿です。宮殿の敷地はとても広く、宮殿内にも数々の見どころがありますので、今回はベルサイユ宮殿の見どころと、ベルサイユ宮殿以外の観光スポットを、それぞれご紹介いたします。
目次
- 世界一ゴージャスな宮殿として名を馳せたベルサイユ宮殿
- 大きな市場で買い物も食事も楽しめる ノートルダム・マルシェ広場
- フランスの「香り」に触れる クール・デ・サントゥール
- 隠れた人気観光名所 サン・ルイ大聖堂
- 観劇を愛したマリー・アントワネットの気分に浸る オペラハウス
- フランス共和国・ベルサイユの観光スポットを楽しもう
世界一ゴージャスな宮殿として名を馳せたベルサイユ宮殿
かのマリー・アントワネットが暮らしていたベルサイユ宮殿は、もともとはルイ13世が狩猟用に作った邸宅でした。これをルイ14世が改築、増築し、豪華絢爛な宮殿に造り変え、今の姿となりました。
広大な敷地に作られた宮殿には、王族だけでなく貴族も住み、庭園には民衆も立ち入ることができました。
ルイ16世の妃としてオーストリアから嫁いできたマリー・アントワネットは、ここベルサイユ宮殿で暮らすことになりますが、ベルサイユの習慣になかなか馴染むことができず、豪華な衣装を作らせたり、劇場に芝居を見に行ったりといった娯楽で、寂しさや辛さを紛らわせていました。
この贅沢な暮らしぶりが、やがて生活に困窮した民衆たちの怒りに火を点け、マリーは処刑される運命を辿ることになります。
このようなマリーの人生のドラマが繰り広げられた宮殿としても、ベルサイユ宮殿は非常に人気の観光名所となっています。
ベルサイユ宮殿の見どころを厳選してご紹介します。
[鏡の間]
ベルサイユ宮殿で最も有名な見どころ「鏡の間」は「鏡の回廊」とも言われ、豪華絢爛な空間は息を呑むほど美しく、まさに「宮殿」というイメージにピッタリのスポットです。
巨大な窓と578枚の鏡が壁じゅうに設置され、とても開放的で、逆になんだか落ち着かないぐらいの気持ちになります。また、天井からは豪華なシャンデリアが釣り下がり、天井には美しい天井画がほどこされています。
彫刻や燭台も、まるで美術館のように繊細で美しく、ベルサイユ宮殿の「顔」と言っても過言ではないスポットです。
[王妃の寝室]
マリー・アントワネットが実際に使用していた寝室です。
歴代の王女が使用していたため、マリー・アントワネットだけでなく、マリー・テレーズなど著名な王妃たちがここで眠っていました。
女性らしい柔らかい色合いの部屋で、淡いピンク色が乙女心をくすぐります。
[王室礼拝堂]
ベルサイユ宮殿の中には礼拝堂もあります。
二層になっており、2階は王族が、1階はそれ以外の信者が利用していました。
天井に描かれた三位一体を表した天井画が見事で、パイプオルガンも置かれている本格的な礼拝堂です。
[庭園]
ベルサイユ宮殿は、美しい庭園も非常に有名です。
フランス式庭園の最高傑作と言われ、左右対称の幾何学的な庭園は、まさに「完璧」という文字がピッタリとはまるような作り込まれた庭園です。
よく、日本式の庭園は自然のものを自然の姿のままに鑑賞し、ヨーロッパ式の庭園は自然のものを人の手によって完全に造形美として造り上げて鑑賞すると言われますが、まさにヨーロッパの庭園を代表するような庭園と言えます。
[2つのトリアノン]
トリアノンは「離れ」のことで、ベルサイユ宮殿は敷地内に「グラン・トリアノン(大トリアノン)」と「プチ・トリアノン(小トリアノン)」という2つのトリアノンがあります。
グラン・トリアノンはルイ14世が愛人と過ごすために、プチ・トリアノンはルイ15世が妃と過ごすために、それぞれ造られましたが、ルイ15世の死後、マリー・アントワネットがプチ・トリアノンで過ごしていました。
プチ・トリアノンの方が可愛らしい建物で、マリーが気に入って過ごしていたのも分かるような気がします。
大きな市場で買い物も食事も楽しめる ノートルダム・マルシェ広場
ベルサイユの街の中心にあるノートルダム・マルシェ広場は、地元の人々でいつも賑わっています。
新鮮な野菜や果物、肉や魚はもちろん、日用品も充実していて、ベルサイユに暮らす人々にとって欠かせない買い物場所となっています。
観光客用の土産物店やレストランもあるため、ここでショッピングを楽しんだり食事を楽しんだりできます。
広場にはノートルダム寺院もあり、中へ入って見学することもできます。
パリのノートルダム寺院とはひと味違う雰囲気を楽しんでみるのもおすすめです。
フランスの「香り」に触れる クール・デ・サントゥール
ベルサイユ宮殿からほど近いところにある「香りの中庭」という意味の「クール・デ・サントゥール」では、様々な香りを楽しむことができます。
敷地内には100種類以上の植物が植えられている庭園があり、香水などに使われる香り高い植物の自然の香りを楽しめます。
また、「メゾン・デ・パルファン」という香水博物館があり、フランスの香水に関する歴史を知ることができます。ルイ14世のお気に入りだったオレンジの花の香水を使った噴水が名物です。素敵な香りに癒されます。
クール・デ・サントゥールには香水を扱っているショップや、レストランもあり、のんびりと、まるで貴族や王族のように優雅なひと時を過ごすことができます。
隠れた人気観光名所 サン・ルイ大聖堂
ベルサイユ宮殿ができる前は、サン・ルイ地区がベルサイユの中心地でした。
その名残を感じられるのがサン・ルイ大聖堂です。
どっしりとした重厚な外観からは歴史を感じられ、静かな場所に佇んでいるため落ち着いて見学できるとあって観光客からは「穴場観光スポット」として人気を博しています。
観劇を愛したマリー・アントワネットの気分に浸る オペラハウス
フランスの劇場というと、やはりパリのオペラ座が有名ですが、オペラ座が建設された1860年から90年も前の1770年に建造されたベルサイユのオペラハウスは、当時のヨーロッパで最大の劇場として知れ渡り、現在もバレェやオペラなどの数々の芸術が上演されています。
シーズン中であれば実際に鑑賞することもできますので、時間があれば是非興味のある演目を観てみてはいかがでしょうか。
フランス共和国・ベルサイユの観光スポットを楽しもう
ベルサイユ宮殿を中心とした、ベルサイユの観光スポットをご紹介いたしました。
団体ツアーなどでベルサイユを訪れると、ベルサイユ宮殿だけに立ち寄り、すぐに他の場所へと移動してしまうこともありますが、個人的に旅行で訪れる場合は、ベルサイユに宿泊して、宮殿だけでない魅力も満喫してみてください。
マルシェでは人々の活気溢れる日常を感じられますし、クール・デ・サントゥールでは貴族や王族になったような優雅な気分を味わいながらフランス人が愛した香水の香りに酔いしれることができます。
是非、ゆっくりと時間に余裕をもってスケジュールを組んでベルサイユで過ごすひと時を楽しんでください。