ルンビニは仏教の四大聖地の中で唯一ネパールにある仏教聖地です。他の3つは全てインドにあります。
ネパールの首都カトマンズから西へ250kmほどのところにあるルンビニは世界遺産に登録されている都市で、釈迦誕生の地として有名です。
ルンビニの観光スポットは広大なルンビニ園ですが、この中には沢山の見どころがあります。
今回はルンビニ園にある観光名所と、ルンビニ近郊にある観光名所をご紹介いたします。
目次
- 釈迦誕生の場所 マヤ・デヴィ寺院
- 比べて楽しいルンビニ園内の世界各国の仏教寺院
- 日本山妙法寺
- 九段仏塔遺跡
- 世界平和を願って燃え続ける永遠の炎
- 古代都市の跡地カピラバスツ
- ネパール連邦民主共和国・ルンビニの観光スポットを楽しもう
釈迦誕生の場所 マヤ・デヴィ寺院
世界遺産に登録されている仏教寺院です。
ここが、ゴーダマ・シッダールタ、つまり釈迦の生誕の地で、世界中の仏教徒が一度は訪れたいと願う聖なる場所です。
紀元前563年、マヤ・デヴィ女王がゴーダマ・シッダールタを出産しました。
ゴーダマ・シッダールタは釈迦族の王子として生まれたのです。つまり、とても地位の高い由緒ある一族に生まれました。
その出生についても様々な逸話が残されています。
マヤ女王が出産のために実家へ向かう途中でルンビニの花園で休憩をし、アソーカという植物の樹に手を伸ばした時、右脇から男の子が誕生したというのです。右脇とは、なかなか興味深い発想ですが、ゴーダマ・シッダールタの伝説にはまだ続きがあります。
生まれてすぐに東へ7歩あゆみ、右手で天を指し左手で大地を指して「天上天下唯我独尊」と唱えたと言い伝えられています。
その釈迦誕生の場所に寺院が建てられ、現在は多くの仏教徒や観光客が訪れるルンビニ随一の観光スポットとなっています。
寺院の隣にある池はマヤ女王が出産前に沐浴をし、産湯としても使った神聖な池とされています。
寺院の中にはマヤ女王の像や、ブッダ（ゴーダマ・シッダールタ）がここで誕生したと記された石碑などが展示されています。
比べて楽しいルンビニ園内の世界各国の仏教寺院
広大なルンビニ園の「寺院地区」には世界各国の仏教寺院が並んでおり、見比べてその違いを楽しむことができます。
とても広く、徒歩で回ると疲れてしまいますので、リキシャを利用するかレンタサイクルを活用すると効率的です。
また、各国の寺院は宿坊として宿泊することもできます。
いくつかの寺院をご紹介します。
・タイの王室修道院
真っ白な大理石で造られた修道院はとても印象的で、特に青空の日には真っ青な空との美しいコントラストが見事です。
瞑想センターが隣接されており、多くの人が利用しています。
・ミャンマーの修道院
黄金に輝く円錐状の外装が目を引くミャンマーの修道院は寺院群の中で最も古いものです。
ミャンマーのバガン寺院をもとに造られた寺院の中には3つの祈りの部屋があります。
・韓国の仏教修道院
ルンビニ園のメインゲートから徒歩30分ほどのところには韓国の仏教修道院があります。
カラフルな外装は韓国らしさを感じられ、ここに宿泊すると美味しい韓国料理が食べられることから人気の宿坊でもあります。
・カンボジアの仏教修道院
鮮やかな赤色が印象的な修道院で、アンコールワットをモチーフに2018年に造られました。
寺院を囲む柵はヘビを模していて、とても個性的です。
・カナダの仏教修道院
仏教のイメージの無いカナダですが、カナダにはスランガ・ヴァジュラ・ヴィディヤ仏教協会というものがあり、その協会が造った寺院です。
日本山妙法寺
標高1,000mを超える丘の上に建つ、日本人が建てたお寺です。
「世界平和塔」とも呼ばれ、真っ白な円形の外観がとても美しいのが特徴です。
ハイキングを楽しみながら訪れることができ、高台からは街並みを見渡すことができます。
晴れていればヒマラヤ山脈や湖も景色に溶け込み、雄大な風景を味わえます。
九段仏塔遺跡
ルンビニの郊外には九段仏塔遺跡というスポットがあります。
ここは、釈迦（ゴーダマ・シッダールタ）が出家後にはじめてスッダナー王と会った場所です。
ストゥーパや古代の井戸、シヴァ神殿などがあり、少し足を延ばして訪れる価値のある観光名所です。
世界平和を願って燃え続ける永遠の炎
ルンビニ園の、マヤ・デヴィ寺院と各国の寺院地区の間には、「永遠の炎」という記念碑があります。
アメリカ合衆国からもたらされた炎は今なお消えることなく24時間ずっと燃え続けていますが、これには世界平和と友情を絶やさないようにという願いが込められています。
古代都市の跡地 カピラバスツ
ルンビニから西へ27kmほどのところにあるカピラバスツには、ゴーダマ・シッダールタが出家するまでの29年間を過ごしたという城の跡があります。
長年、ゴーダマ・シッダールタが出家するまでの人生を過ごした場所については、2つの候補地がありました。
ひとつはここカピラバスツで、もうひとつはインド。
インドの候補地からはブッダ（ゴーダマ・シッダールタ）の骨を収めた舎利壺が発見されていますが、研究の結果、出家するまでの人生はネパールのカピラバスツで過ごし、その後インドへと移ったという説が有力となりました。
ネパール連邦民主共和国・ルンビニの観光スポットを楽しもう
ルンビニは釈迦（＝ブッダ＝ゴーダマ・シッダールタ）の生誕の地として、仏教徒の世界四大聖地としてとても有名です。
釈迦が生まれた場所や、世界各国の仏教寺院が建ち並ぶルンビニ園は絶対に外せない観光スポットです。
ルンビニから少し足を延ばした郊外にも歴史的価値のある遺跡が多数ありますので、時間に余裕があれば是非そちらもまわってみてください。
