モンゴルといえば広大な草原と雲一つ無い真っ青な空、そして大草原を駆け抜ける馬、ゲルというテントを張り転々と移住していく遊牧民、というイメージが強いですが、それらの体験ができるのが首都ウランバートルから車で2時間ほどのテレルジという場所です。
ウランバートルにはビルが建ち並び車通りも多く、モンゴルの「地平線までずっと広がる大草原」というイメージとは少し異なります。モンゴルらしい風景を見たい方はぜひテレルジに行ってみてください。
今回はテレルジの見どころ、観光名所をご紹介いたします。
目次
- 大自然の中で「これぞモンゴル」を満喫できるテレルジ国立公園
- テレルジ国立公園のシンボル亀岩
- ゾウの形をしたチベット仏教のアリヤバル寺院
- その深さゆえ黒く見えることから黒湖と呼ばれるハギーンハル湖
- 100人の僧侶が身を隠した洞窟
- テレルジ国立公園の様々なツアーが出ているグンジーン寺
- 上って景色を楽しめるチンギス・ハーンの銀の騎馬像
- モンゴル王国・テレルジの観光スポットを楽しもう
大自然の中で「これぞモンゴル」を満喫できるテレルジ国立公園
モンゴルの首都ウランバートルから東に向かって車で2時間ほどのところにあるテレルジは、国立公園として指定されており、モンゴルの大自然が広がっています。
「モンゴルといえば」の大草原はもちろん、山岳地帯や森林もあり、ここでしか見ることができない珍しい植物が多数群生しています。また、川や湖もあり、地球の自然を凝縮したようなスケールの大きさを実感できることでしょう。
モンゴルの遊牧民が寝泊まりするテント「ゲル」に宿泊する体験ができたり、乗馬体験ができたり、ハイキングやトレッキングを楽しめたり、遊牧民との交流ができたり、思い思いに過ごせるのが魅力です。
ウランバートルに暮らすモンゴルの人々も休暇中に訪れるリゾート地のような役も担っているスポットです。
もうひとつの特徴としては、珍しい野鳥を見つけられる点が挙げられます。
アカマシコ、カラフトムシクイ、シロビタイジョウビタキ、イナバヒタキなどをはじめとする多くの鳥が生息しており、バードウォッチングが好きだという方にも人気です。
また、珍しい蝶も見られます。ノミオンとアポロが有名で、これらの蝶を見るために昆虫学者も訪れます。
テレルジ国立公園のシンボル亀岩
昔は火山帯だったテレルジ国立公園には長い歳月が作り出した自然の造形美を感じられる奇石がたくさん見られます。
その中でも特に有名なものが「亀岩」で、その名の通りまるで亀のような形をした岩です。
25mという大きさもインパクトがあり、裏側から上る事もできます。岩の上に立ち記念撮影をするのもおすすめです。
この「亀岩」は地元では「銀の岩」とも呼ばれています。
昔のモンゴルの大様、ガルダンボシゴト・ハーンが中国系のマンジとの戦争で逃げて、この岩に隠れたのですが、その時に持っていた金銀財宝の貴重品をここに隠したことから、銀の岩と呼ばれるようになりました。
まるで亀が甲羅の中に隠して守ったかのようですね。
亀岩まで馬に乗って揺られていくツアーなどが催行されているので、興味のある方は利用してみてはいかがでしょうか。
ゾウの形をしたチベット仏教のアリヤバル寺院
亀岩から2kmほどのところには、チベット仏教の寺院、アリヤバル寺院があります。
岩山に囲まれた丘の上に建っているため、この寺院へいくためには丘を上っていかなければなりません。途中までは坂道なのですが、最後には108段の階段を上ります。体力に自身の無い方は休みながらゆっくりと上りましょう。
この寺院はゾウの形をしていて、本殿がゾウの頭、両側の小さな寺院が耳、そして108段の階段が鼻と見立てられます。
チベット仏教には「マニ車」というものがあり、これを1回まわすと経文を1回読んだことになるというものです。アリヤバル寺院にももちろんこのマニ車があり、これを回して止まったところの数字から自分の人生へのメッセージが分かるという仕組みで、一種のおみくじのようなもので人気を博しています。
その深さゆえ黒く見えることから黒湖と呼ばれるハギーンハル湖
テレルジ国立公園の中にある湖ハギーンハル湖は、最も深い中心部の水深が25mにもなり、その部分が黒く見えることから「黒湖」と呼ばれています。
湖の周りには森林が広がっており、たくさんの野生動物が生息しています。クマやオオカミなど危険な動物も暮らしているため、訪れる際は十分注意してください。
このあたりは集落が無いため、野生動物の楽園となっています。
100人の僧侶が身を隠した洞窟
ウランバートルからテレルジ国立公園の亀岩に向かう途中には、共産政府による宗教迫害から逃れるために100人の僧侶が身を隠したとされる洞窟があります。
ここに身を寄せた僧侶たちは、なんと1年もの歳月をここで過ごしたそうですが、地元の牧夫に見つかり引きずり出されてしまったそうです。
テレルジ国立公園の様々なツアーが出ているグンジーン寺
テレルジ国立公園内にあるグンジーン寺は、モンゴルのドンドブドルジ王の妃のために建てられたもので、王妃はマンジ国の王の娘だったことから2人の結婚を祝福し両国間の友愛の記念としての意味合いももっています。
グンジーン寺からは、乗馬体験ツアー、野鳥観察ツアー、花や自然の観察ツアーなど、テレルジを楽しめる様々なツアーが出ています。興味のある方はぜひ一度チェックしてみてください。
上って景色を楽しめるチンギス・ハーンの銀の騎馬像
テレルジの郊外にはチンギス・ハーンの騎馬像や博物館があります。
この場所でチンギス・ハーンが金色の鞭を拾ったと言い伝えられており、そのためにチンギス・ハーンのテーマパークを作ることになったそうです。
40mの高さを誇る堂々たる銀色のチンギス・ハーン像は、眺めるだけでなく上ることができます。内部からエレベーターで上がり、さらに階段を上っていくと、馬のたてがみのあたりに辿り着きます。ここには展望台があり、内部から景色を楽します。
モンゴル王国・テレルジの観光スポットを楽しもう
テレルジは地域全体がテレルジ国立公園として国から指定されており、モンゴルの大自然を全身で感じられる観光スポットです。
亀岩や、僧侶が隠れていた洞窟など、自然が生んだ名所が点在しています。それだけでなくチベット仏教の寺院もあり、これらの観光スポットを巡る乗馬体験やツアーが人気です。
人それぞれの楽しみ方がありますので、スケジュールに合わせてやりたいことを詰め込んで思い出深いテレルジの旅にしてくださいね。
