ジャイプールは「ピンク色の街」としてとても有名なインドの観光名所です。
1876年にイギリスの王子が訪問する際に、当時のマハラジャ(藩王)が歓迎の印に街中の建物をピンク色に塗ったため、今でも街中がピンク一色なのです。ピンク色の石が採れたから、などという自然の理由ではなく、人工的にピンク色に染め上げた街というのも、なかなか面白いですね。
今回は、そんなピンク色の街ジャイプールの見どころをご紹介いたします。
目次
- 世界遺産の天文台 ジャンタルマンタル
- 風の宮殿という名をもつ ハワー・マハール
- 象のタクシーに乗れる アンベール城
- 月の宮殿とも呼ばれる現役の宮殿 シティ・パレス
- アドベンチャー好きにはたまらない階段井戸 チャンドバオリ
- 夕水に浮かぶ美しい宮殿 ジャル・マハール
- インド・ジャイプールの観光スポットを楽しもう
世界遺産の天文台 ジャンタルマンタル
2010年にユネスコの世界遺産に登録された天文台、ジャンタルマンタルは、ジャイプールの街を築いたマハラジャ、サワーイ・ジャイ・スィン2世によって建てられました。
日時計や星座の軌道を計測する用途で作られた観測儀は全部で16あり、今なお使われています。巨大な観測儀の数々はひとつひとつがまるで現代美術作品のようにアーティスティックです。非常に緻密に作られているため、幾何学的なモチーフのようにさえ見えてきます。
ジャンタルマンタルという言葉は、音としてはなんだか可愛らしい印象を受けますが「計測器」を意味していて、実はジャイプールだけではなくデリーなど他の都市にもあります。
ただし、ジャイプールのジャンタルマンタルはインドでも最大規模のもので、世界遺産に登録されている天文台はインド内ではここだけです。
インドの天文学のレベルの高さを垣間見ることができる貴重なスポットです。
風の宮殿という名をもつ ハワー・マハール
ジャイプールの旧市街の中心に建つ、まさにジャイプールのシンボルとも言えるハワー・マハールは「風の宮殿」と呼ばれています。
宮中の女性たちのために建てられた宮殿には可愛らしい窓がたくさんついています。ピンク色の壁に連なる小窓は全部で953個あり、外へ出ることが許されなかった宮殿の女性たちがここから街の様子を眺めていたといいます。
また、小窓をたくさんつけることにより風通しを良くし、暑さを和らげたことが風の宮殿の名の所以となっています。
建物は5階建てで、中へ入って見学することができます。美しいステンドグラスや、壁の装飾などは、女心をくすぐるような可愛らしさと美しさをもっていて、まさに女性のために造られた建物だと実感することでしょう。
夜にはライトアップされ、昼間とはまた違う表情を楽しむことができます。
象のタクシーに乗れる アンベール城
ジャイプールの北東に位置するアンベール城は、ジャイプールを訪れたら必ず足を運びたい世界遺産です。敷地内には、世界一美しい門とも言われたガネーシャ・ポールがあります。無数の鏡が埋め込まれた鏡の間は圧巻。
アンベール城の名物は象のタクシーで、たくさんの象が出迎えてくれます。高台の上に建つアンベール城へ行くためには丘を登らなければなりません。その丘の道を、この象のタクシーが観光客を乗せて進んでくれるというわけです。
もちろん徒歩で丘を登ることもできますが、興味がある方は是非一度乗ってみてはいかがでしょう。
月の宮殿とも呼ばれる現役の宮殿 シティ・パレス
今もマハラジャが暮らす現役の宮殿であるシティ・パレスは、美しい装飾が見ものです。特に孔雀が立体的に見えるように彫られた装飾は一見の価値ありで、その美しさは思わずため息がでてしまうほどです。
宮殿内部は一部が博物館として公開されており、マハラジャの衣服や楽器などが展示されています。王族たちの優雅な暮らしぶりを知ることができますので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
「ディワニ・カース」という場所に展示してある銀の壺はギネスにも認定されている世界一大きな銀製品ですので、お見逃しなく!
現在、マハラジャが暮らしている建物は敷地の奥にあるチャンドラマハールという宮殿で、「月の宮殿」とも呼ばれ、まるで「風の宮殿」と対をなすかのように親しまれています。
当然中には入れませんが、手前の中庭までならば立ち入ることができます。
アドベンチャー好きにはたまらない階段井戸 チャンドバオリ
まるでゲームや映画のダンジョンのような迫力から人気を集めている観光スポットであるチャンドバオリは、実際に映画撮影のロケ地としても撮影されたことがあり、井戸の底へ向かって幾何学模様のように階段が延びている様は一度見たら忘れられないでしょう。
ジャイプールの郊外にあるため少し行きにくく、市内から出ているツアーなどを利用するのがおすすめです。
水に浮かぶ美しい宮殿 ジャル・マハール
マハラジャの夏の別荘として建てられたジャル・マハールは、16世紀に作られた人工湖の中に浮かんでいます。雨季にはなんと最上階しか見えなくなるぐらい水位が上がります。
ジャル・マハールは入場見学ができないため、湖のほとりから眺めることしかできませんが、夜にはライトアップされ、幻想的な姿を見ることができます。
インド・ジャイプールの観光スポットを楽しもう
1ジャイプールはピンク色の街として有名で、見どころとなる観光名所もピンク色が印象的です。建物の装飾も可愛らしいものが多く、女性にとってはワクワクするような街です。
ジャイプールを代表する2つの世界遺産はもちろん、風の宮殿ハワー・マハールやシティ・パレスも見逃せない観光名所です。アンベール城とチャンドバオリは少し足を延ばす必要があるため、時間に余裕をもって観光のスケジュールを組みましょう。
まるで映画の世界のようなジャイプールの遺跡の数々をお楽しみください。