ギリシャ・アテネに行ったら何をする?おすすめ観光名所・グルメ

ATH

人々を古代へと誘う魅力的な世界遺産が異彩を放つ国、ギリシャ。
美しい海に浮かぶ島々にも歴史遺産は多数ありますが、アテネの遺跡なしにギリシャの歴史は語れません。
街中に突然、巨大な遺跡が現れ、文明発祥の地に、歴史大国ならではの風景が味わえます。
その迫力と壮大な美しさは、ギリシャ神話の世界を現代に映し出すかのよう。
アテネには他にも、明るい街並みや風光明媚なスポット、味わい深い料理など楽しみが詰まっています。
そんな崇高な魅力に溢れるアテネの、おすすめ観光スポット・グルメをご紹介します。

目次

これを見ずして帰ることなかれ! パルテノン神殿聳えるアクロポリス遺跡群

ギリシャの古代遺跡の中で最大で、最も有名なアクロポリス。
海抜150mほどの平らで巨大な石灰岩の上にあり、3方を断崖絶壁に囲まれ、アテネ市街とエーゲ海を一望しています。
古代においては政治・経済・宗教・文化などの施設が集中し、神殿のある聖域としてだけでなく、都市国家(ポリス)防衛の要塞としての役割も果たしていました。
アクロポリスの入り口に「プロピュライア」、その南側に知恵の神を祀るアテーナー・ニーケー神殿があり、中心に位置するのが、この遺跡のハイライトとなる、古代アテネの栄光を象徴する神殿、パルテノン神殿です。
紀元前438年に完成した神殿は、ドーリア式の神殿の代表的遺跡とされており、石柱に囲まれて、美しくも雄大な威厳を放っています。
アテネの守護神アテナを祀り、建設当時は鮮やかな色彩が施され、彫刻像やレリーフなどの装飾で覆われた絢爛豪華な姿でした。
大理石でできた柱は時間帯によって白にも桃色にも見え、アテネ市内何処からでもその姿を仰ぎ見えるようにできています。
西側にはイオニア様式の「エレクティオン」、南側の丘の麓には音楽堂、円形劇場が残されており、その類まれなる建築技術と偉大な歴史の名残に、誰もが感銘を受けています。

立地を最大限に発揮した歴史遺産の宝庫 新アクロポリス博物館

アクロポリス博物館は、アテネのアクロポリスの発掘現場から出土した文化財を中心に収蔵、展示している考古博物館です。
世界的建築家ベルナール・チュミ氏を中心に設計された博物館は、総床面積25000㎡、旧館に比べ約10倍の展示スペースとなりました。
ヨーロッパでも有数のモダンなデザインで開放的、様々な設備を兼ね備えた博物館となっており、博物館自体が遺跡の上に立っているため、入り口付近やグランドフロアの透明なアクリルガラスの足元からは、遺跡が覗けるユニークな作りになっています。
館内には、少女像「カリアティデス」やアクロポリスの神殿群ゆかりの品、紀元前5世紀頃の作品などが展示され、古代ギリシアの技術力の高さと、現代まで朽ちずに残っていた保存状態の良さに、驚かされることでしょう。
2Fにはレストラン、カフェ、ショップ、マルチメディアセンターなどがあり、アクロポリスやリカヴィトスの丘を眺めながら休憩できたり、3Fのパルテノンギャラリーでは、実際のパルテノンを目の前に、当時の情景に想像を馳せること必至です。
アテネの古代遺跡アクロポリスの神殿群を観光したら、この素晴らしいミュージアムへのコースが鉄板です。

アテネ全域を360度のパノラマビューで堪能 リカヴィトスの丘

標高273m、アテネで最も高い丘がリカヴィトスの丘です。
アクロポリスと並んでアテネを代表する絶景スポットで、頂上から白い建物のアテネ市内を一望できます。
天気が良いときには、ピレウスの港町やサロニコス湾まで見渡すこともできます。
こじんまりとした丘には真っ白な聖ゲオルギオス教会と鐘楼が建っており、天井や壁に美しい壁画が描かれています。
風がとても心地よく、昼間は寝転がったりしてのんびりしている人が多く、夜は絶好の夜景スポットになります。
丘の頂上にはレストランやバーがあるので、アテネの景色を眺めながら食事やお酒を楽しむのもおすすめです。
丘の麓から頂上までは「テレフェリク」というケーブルカーが走っており、2分ほどであっという間に到着します。

緑に囲まれた憩いのオアシス アテネ国立公園

オットー1世国王とアマリア王妃のための王室庭園として1839~60年にかけて造園された公園で、かつての王宮跡であるギリシャ議会議事堂の裏側に位置しています。
園内にはギリシア国内の102種と、外国からの417種の合計500種以上もの草花が生い茂り、騒々しいアテネの中心地で、静かにのんびりと過ごせる憩いの場となっています。
とても広く、休憩スポットが数多くあるので、小鳥のさえずりを聞きながらのんびり過ごしたり、アヒルが遊ぶ池や小さなカフェ、植物園などもあり、お子様連れでも存分に楽しめます。
公園の南側には第一回近代オリンピック会場跡のザッペイオンとゼウス神殿、東側にはパナシナイコスタジアム、西側はシンタグマ広場が隣接しています。

活気に溢れる地元市民の台所 中央市場

アテネで「食べる」といったらこの中央市場です。
地元市民の活気にあふれた食料品市場で、野菜や果物中心の青果市場と、肉類が吊るされた精肉市場、魚介類がどっさり山積みになった鮮魚市場があります。
周辺にはアクセサリーや馬具、ナッツや香辛料などを扱う店もあり、ヤギの乳から作るフェタチーズなども売られています。
なんといっても鮮度のいい食材が揃っており、狭い通路で大きな袋を持った人々が買い物しています。
古くからある食堂も人気で、本場の伝統的な料理が手軽に味わえます。
中央市場は、地下鉄のモナスティラキ駅とオモニャ駅をつなぐアシナス通りのほぼ中間に位置し、どちらから歩いても5分ほどなので、地元の日常の雰囲気を味わいに立ち寄ってみるのも旅の一興です。

ギリシャ初の憲法が発布されたアテネの拠点 シンタグマ広場

別名「憲法広場」と呼ばれ、アテネの中心となる広大な広場です。
1843年、現在は国会議事堂となる、シンタグマ広場の東側に立つ宮殿のバルコニーで、ギリシア王国初の憲法が発布されました。
広場の東側には、戦争で命を落とした兵士たちを称える”無名戦士の碑”があり、2人の衛兵が民族衣装に身を固め、碑を守っています。
日曜日の10:50からは、大規模な衛兵交代式が行われ、衛兵たちのぴったりと息の合った動きやエヴゾナスという平日とは異なった民族衣装を見に、多くの人が集まります。
周辺には官公庁や商業施設、ホテルや航空会社などが並び、お洒落で気軽に入れるカフェやレストランも軒を連ねています。
また、シンタグマ広場は地下鉄やバス・トラムといった公共交通機関の中心地ともなっており、アテネの観光にも重要なスポットとなっています。

古代都市オリンピアにランナーが走る パナシナイコ競技場

パナシナイコ競技場は、1896年に開催された第1回オリンピック大会のメインスタジアムとなった場所です。
古代都市オリンピアで4年に1度開催されていた競技会にヒントを得たクーベルタン男爵が、これに敬意を表して第1回大会の開催地に選びました。
古代の競技場を再現する形で建てられ、1周330mのトラックの直線が極端に長く、コーナーはヘアピンカーブになっています。
総大理石造りのスタンドは68000人収容の巨大な造りになっており、スタジアムに向かって右側には、再建時の貢献を記念したアヴェロフの大理石像が立っています。
毎年11月には、アテネクラシックマラソンが開催され、世界中から数万人のランナーが集まり、マラトンの戦いの勝利を伝えた使者に因んで、エーゲ海の風に吹かれながらマラトンの古戦場までを走っています。

とろ~りおいしいギリシャ料理の王様 ムサカ

ギリシャはオリーブがとても育てやすい環境で、オリーブオイルを使用した料理が定番です。
一見するとラザニアのような料理ですが、ムサカの場合は、平たいパスタは使わず、薄く切ってソテーした茄子とポテト、ミートソースを段々に重ねて、一番上にホワイトソースをかけて、オーブンで焼きあげます。
ホワイトソースのまろやかな味に、ミートソースのコク、油を吸った茄子とほくほくのジャガイモが調和してボリュームも満点。
タベルナに入ったら注文せずにはいられないほど美味しい、人気の料理です。

見た目と味のギャップにびっくり!? ドルマ

挽肉とみじん切りした野菜などの具を丸め、塩漬けにしたブドウの葉で包み、蒸し煮にした料理です。
具材にはレモンやお米も使われることもあり、中に入れる具材やソースのバリエーションも様々。
ブドウの葉ではなくキャベツやレタスなどの葉野菜を使って包んだものもあり、外見はロールキャベツによく似ています。
アテネの食堂やレストランなら、だいたいどこにでもあり、ホテルの朝食バイキングなどでもよく見かけるので、簡単に食べられます。

ギリシャ最古のビール FIXビール

1864年に販売が開始された、ギリシャで最も古い国内生産のビールです。
数々の国際コンテストで賞を獲得し、19世紀半ばから20世紀半ばまで創立以来、100年にわたってギリシャのビール市場を独占。
高い人気を誇りましたが、様々な種類のビールが登場するなかで衰退し、1983年に一度製造が終了しました。
その後別のビール会社に売却され、2010年にようやくFIXビールラベルの商品が再登場しました。
濃くしっかりした味わいのラガービールでギリシャ料理にもよく合います。
アルコール度数は5%、ギリシャ最古のビールとして人気があります。

ギリシャ・アテネの観光スポットを楽しもう

世界で最も古い街のひとつでありながら、文化の交差を果たし、発展してきたアテネ。
神話が息づく歴史深い都市には、偉大さを象徴する数多くの遺跡が聳え、その古代の面影に人々は今も魅了され続けています。
また遺跡だけには留まらず、ギリシャの首都として政治・経済・文化の中心となり、現代的で洗練された雰囲気も兼ね備えています。
都市国家として名声を極め、民主主義が生まれた街の魅力を、肌で感じてみてください。

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